ボイスドラマ「翼冒険奇探」(つばさぼうけんきたん)/第3話

脚本/さのや

08/09/18 台詞数再確認/修正
08/08/24 完成、ナンバリング完了


【概要】


【脚本中記号について】
「」…キャラのセリフ(括弧なしはモノローグだと思っていただければ!)
()…状況説明・セリフの演技指定
※ …前後の状況説明など

【他】
・セリフの方は言い辛ければ言いやすいように語尾・言い回しを変えていただいて構いません。
・複数行に渡る台詞も有りますので、見落としにはご注意くださいませ!
・台詞番号がうっかり重複したりしている場合は「001-1」、「001-2」などでご提出ください。
できるだけないように気をつけます;

【今回登場するキャラクター】(13名)

クロス(24)、エクレア(22)、ジョン(17)、リーニエ(31)、ユスティーナ(23)、
プノエ(16+スザク10)、フェンリル(2)、
レイ(6)、フランチェスカ(23)、ヒューゴ(19)、オズ(2)、ロキ(6)、アマーリア(6)
エキストラ(5)

計212(各キャラ台詞数にずれがあるかもです;/参考程度にどうぞ;;)


(以下シナリオ本文)

【シーン030−01】

(BGM:重厚な城っぽい音楽)
(神聖ミドガルズ帝国、謁見の間。玉座に座るアマーリアの横に大臣のロキ、アマーリアの正面に控えるレイ)

ロキ/001:「それで、2度もあの娘を取り逃がし、諦めて帰ってきたというわけですか?レイ・モルガナ隊長」
(口調はあくまで優しげに)

レイ/002:「違う!あの空賊どもの邪魔がなければ……」

アマーリア/003:「もう良い」(レイの言葉を遮るように)

レイ/004:「は……」(渋々といった感じで引き下がる)

アマーリア/005:「それで?伝説のアマツカサ族の宝とやらを手に入れるには、
どうしてもあの娘が必要なのか?ロキよ」(傍らの大臣に)

ロキ/006:「えぇ、あの娘というより…あの娘の持つ古代遺産……超獣兵器(ちょうじゅうへいき)が必要なのです。
超獣兵器は持ち主にしか扱えませんから」

アマーリア/007:「ちょーじゅーへいき……むー、余は難しい話は嫌いじゃ」

ロキ/008:「頭のよろしくない陛下にもわかりやすく説明いたしますと、あの娘と、あのヒヨコを手に入れないと
宝は手に入らないということです」
(にこやかに)

アマーリア/009:「おー、それなら余にもわかるぞ!……ていうかお前、余を馬鹿にしてないか?」

ロキ/010:「滅相(めっそう)もございません。アマツカサ族の宝を手に入れることは、イザヴェル陛下の代からの悲願(ひがん)。
アマーリア皇帝陛下、アマツカサ族の宝の発見は、民も望んでいることなのですよ」

アマーリア/011:「うむ、わかっておる。亡き母上の為にも、空賊どもに先を越されるわけにはいかぬ!」

ロキ/012:「遺跡に向かうのならば、彼らも恐らく、古代文明に詳しい人物に接触しようとするでしょう。
ペンティスカ博士の元に既にメルセデス姉弟(きょうだい)らを向かわせました」

レイ/013:「フランチェスカとヒューゴを!?ロキ、あの2人は…」
(レイの言葉、途中で遮られる)

ロキ/014:「貴方は、二度も失敗した身でしょう?妹を逃がしたと疑われても仕方のない立場なのですよ?」

レイ/015:「違う!俺は……!!」

アマーリア/016:「まあ、実力は確かな者達だ。レイ、お前は遺跡の探索に向けて少し休むが良い」

(何か言おうとするが、引き下がる)
レイ/017:「陛下……わかりました。失礼いたします」
(足音/レイ、退室する)


【シーン030−02】

(帝国領近くの領域を航行する飛空艇。その船長室にて/フランチェスカ、高笑い中)

フラン/018:「おーっほっほっほ!ほーっほっほっほっほ!!」(意味なく高笑い中)

ヒューゴ/019:「機嫌がいいな、フランチェスカ姉さん」(淡々とした感じで)

フラン/020:「あったりまえじゃない、ヒューゴ!やっと来たわね、あたくし達の出番がっ!!」

ヒューゴ/021:「……出番って?」(訝しげに聞く)

フラン/022:「こほん!こ、細かいことは気にしちゃダメよ。
ていうか、陛下もロキ様も最初からあたくし達に任せてくれれば良かったのよ!
そしたら、空賊ごときにあの娘をかっさらわれて、遅れを取らずに済んだのに!!」

ヒューゴ/023:「………」(騒がしい姉にふぅ、とため息ひとつ)

フラン/024:「さ、とっととその空賊とやらを見つけるわよ!ほーっほっほっほっほ!」(弟のため息に気づかず)

ヒューゴ/025:「大臣から奴らが向かいそうな場所を聞いておいた。船を手に入れた奴らが、次に向かうとしたら恐らく……」
(会話フェードアウト)


【シーン030−03】

スザク/026:「リーニエ、リーニエ!」

(真っ暗な場所/リーニエ、呼びかけられて目を覚ます。目の前には見知らぬ青年)

リーニエ/027:「あれ?あれれれ??ここはどこですか〜?確かさっきまで、クロスさん達の船にいたはず……」

スザク/028:「ま、細かいコトは気にすんな」

リーニエ/029:「そうですか!じゃあ一切(いっさい)気にしません!」(明るく素直に)

スザク/030:「す、素直過ぎるのも問題だと思うんだが……こ、こほん!とりあえず無事に船を手に入れたな」

リーニエ/031:「はい!ミストさんちから黙ってお借りしたのです!
お前のものは俺のものー、俺のものは俺のものー、なのです!」
(何故か誇らしげに)

スザク/032:「うん、どっかで聞いたことあるようなナイス理論だ。で、この後はどうするんだ?」

(ぴこーん!と解答音)

リーニエ/033:「もちろん、アルカディアの遺跡に向かうのでーす!」(元気よく)

(ぶっぶーと不正解音)

リーニエ/034:「え〜」(不満げ)

スザク/035:「じゃなくて。協力してくれる奴がいるだろ、この近くに」

リーニエ/036:「え?うーん、えーっと……あ!そうでした!居ましたです!」(何かに気づく)

スザク/037:「だろ?それをあの空賊のガキにも教えてやれ」

リーニエ/038:「はーい、教えてあげましょう!……ところで、あなたは誰ですか?」

(上記台詞にかぶって青年の声)

スザク/039:「ま、頑張れよ。なんせ、お前を主人と見込んで、この俺様が手を貸してやってるんだからな」


【シーン030−04】

(クロスの声が聞こえてくる/リーニエ、飛び起きる)

クロス/040:「リーニエ、リーニエ!……ぐあっ!!?」
(リーニエを起こそうとして途中で飛び起きたリーニエの頭突きをくらった)
(かぶって下記台詞)

リーニエ/041:「はわっ!?」(ごすっ/クロスのでこに頭突きクリーンヒット)

リーニエ/042:「わわわ、大丈夫ですか、クロスさんっ!!」

クロス/043:「大丈夫じゃねぇ!作戦会議中に思いっきり寝るなよ!ヒヨコも!!」

プノエ/044:「ぷ、ぷ〜」(寝起き声/羽で目をこすってる)

リーニエ/045:「あれ、私、寝てたんですか??プノエさんも?」

プノエ/046:「ぷー」(同意するように鳴く)

クロス/047:「お前、自分が寝てたかもわからないのかよ……」(呆れた風に)

リーニエ/048:「もちろんです!えっへん!!」(誇らしげ)

エクレア/049:「いや、威張る所じゃないし」(脱力した風)

クロス/050:「ま、作戦会議の続きだ。で、船は手に入ったわけだし!さっそく遺跡に向かおうぜ!」

エクレア/051:「ちょっと待ってよ、遺跡の状況がわかんないのに突撃したら危険なんじゃない?
行ってみて帝国兵に囲まれたらシャレになんないわよ」

クロス/052:「なんだよ、そんなの行ってみなきゃわからないだろ」

フェンリル/053:「内部は知ってるけど、今はどうなってるかわからないしねぇ。
誰か詳しい人がいるといいんだけど」

ジョン/054:「詳しい人ですか……アルカディアの遺跡の研究者に知り合いがいればいいんですけど……」

リーニエ/055:「あのー、せんせー!はーい、はーい!!」(挙手してアピール)

プノエ/056:「ぷ、ぷ〜!」(まねっこ)

クロス/057:「はい、リーニエくんにそこのヒヨコ。」(学校の先生風にリーニエたち指す)

リーニエ/058:「遺跡に詳しい人なら知ってますよー!
帝国軍のユスティーナ・ペンティスカ博士なら、協力してくれるかもです!」

プノエ/059:「ぷっぷ〜」(同意するように鳴く)

ジョン/060:「えぇっ!?ユスティーナ・ペンティスカ博士って、あの!!?」

クロス/061:「誰だよ、それ」

エクレア/062:「誰よ、それ」(2つほぼ同時)

ジョン/063:「えええー!!!知らないんですか、師匠たちっ!!」(2度びっくり)

クロス/064:「しょうがないだろ。知ってるなら教えろよ」

ジョン/065:「こほん、ユスティーナ・ペンティスカ博士とはですね、先代の帝国皇帝に処刑されたアマツカサ文明
の研究の第一人者であるペンティスカ博士の娘で、今は帝国軍に所属し、年若くしてアマツカサ文明の数々の謎
を解明している天才なんです!ちなみに僕は博士の著書は全部初版本で揃えて」(くどくど長く)

クロス/066:「ちょっと待て。その博士って、帝国に親を殺されてるのに、帝国に協力してるのか?」

エクレア/067:「なんか怪しくない?」

ジョン/068:「そ、それは……もしかしたら何か事情があるのかもしれません」

リーニエ/069:「でもでも、ユスティーナさんはすごく優しい人なんですよ!
事情を話せばきっと私達に協力してくれると思うのです!」

プノエ/070:「ぷ〜」(リーニエに同意する風に)

フェンリル/071:「うーん、とりあえず今は遺跡の情報が欲しいしね。行ってみるかい?」

リーニエ/072:「はーい!」

プノエ/073:「ぷ!」

ジョン/074:「行きましょう!是非行きましょう!!」(うきうき即答)

クロス/075:「よし、じゃあ決まりだ!エクレアもいいよな?」(エクレアの返事がないので聞き返す)

エクレア/076:「あ……う、うん。構わないわよ。……帝国の博士、か」("帝国"と聞いて複雑な感じ)


【シーン030−05】

(帝国領のとある遺跡/遺跡付近の帝国軍キャンプにて)

帝国兵/077:「ペンティスカ博士、この一帯の調査は完了しました。
この遺跡内部にも、アルカディアの遺跡に関する手がかりらしいものは未だ発見されておりません」

ユスティーナ/078:「そう、ご苦労様。私はちょっと休ませてもらうわ」

帝国兵/079:「はっ!」(敬礼してユスティーナを見送る)
(足音/ユスティーナ、移動してキャンプ地の簡易住居へ)

リーニエ/080:「ユスティーナさん!」(と、リーニエ、ひょっこり現れる)

ユスティーナ/081:「リーニエ!?あなた、何故こんな所に…!!」

クロス/082:「へぇ、本当に若いんだな。もっとおばさんかと思って……いってぇ!!」
(台詞途中でゴッと音/エクレアにどつかれる)

エクレア/083:「失礼でしょ、クロス!ていうか騒がない!外の帝国兵に気づかれるじゃないの!!」
(と言いつつエクレアも声はおさえてない)

ジョン/084:「あ、あのー、エクレアさんもお静かに……
ていうか本物だ!本物のユスティーナ・ペンティスカ博士だっ!あのあの、この本にサインを!!」

エクレア/085:「ジョンこそ静かにしなさいよ。ていうかそーゆーのはあと。」(呆れて)

ジョン/086:「え〜」(不満げ)

ユスティーナ/087:「……あなた達、リーニエを攫って(さらって)逃げたっていう空賊の一味ね?手配書で見たわ」

リーニエ/088:「違います!クロスウィンドさん達は私とプノエさんを助けてくれたんです!」

プノエ/089:「ぷー!」(リーニエに同意するように鳴く)

ユスティーナ/090:「公的には、あなた達は帝国が保護していたアマツカサ族を攫った(さらった)悪党って
ことになってる。リーニエ、逃げ出したのに軍にいる私に会いに来るなんてどういうつもり?」
(前半はきっぱり/後半はリーニエを心配した風に)

リーニエ/091:「それはその……ユスティーナさんはアルカディアの遺跡にも詳しいでしょう?
だから私達に協力してもらえないかと思いまして!」

クロス/092:「そうそう!俺達、帝国より先に宝を手に入れたいんだ!」

ユスティーナ/093:「できないわ。私の立場は知っているでしょう?」

リーニエ/094:「えぇ〜、でもでも……」
(リーニエ、言葉を続けようと/エクレアの台詞かぶる)

エクレア/095:「ひとつだけ聞かせて」

エクレア/096:「ペンティスカ博士は……」

ユスティーナ/097:「ユスティーナで良いわよ」

エクレア/098:「ユスティーナは……どうして帝国に協力しているの?家族を殺されたんでしょ?」

ユスティーナ/099:「……研究のためよ」

ユスティーナ/100:「古代遺産を研究しているただの学者の為に、これだけの設備と資金を提供してくれる国が
他にある?逃げたとしても、アルカディアの遺跡の情報を知ってる私は、きっと裏切り者として追われて殺される。
追われることに怯えて、研究もできないで死んでいくよりはここのがましよ」

エクレア/101:「そんなの……言い訳して、逃げてるだけじゃない!」

ユスティーナ/102:「ごめんなさい。私にとっては研究が全てなの。
あなた達に何と言われようと……卑怯者と呼ばれたって構わないわ」
(ユスティーナ、去ろうとする)

リーニエ/103:「あ、ユスティーナさん!!」

エクレア/104:「待ちなさい!」

クロス/105:「エクレア、やめ……って、なんだなんだ!?」
(クロスの台詞にかぶって轟音)


【シーン030−06】

(遺跡に到着したフラン・ヒューゴ側/船で遺跡に砲撃中)

フラン/106:「ほーっほっほっほ!!ちょろいわね!
あたくし達の船にかかれば、遺跡のひとつやふたつやみっつ、あっという間に瓦礫(がれき)の山よッ!!
ほーっほっほっほ!!」

ヒューゴ/107:「……姉さん」(淡々と呼びかける)

フラン/108:「何よ、ヒューゴ」

ヒューゴ/109:「俺達はアマツカサ族の娘を捕らえにきたんじゃ?」

フラン/110:「あら、そういえばそうだったわね。いーじゃない、遺跡を先に壊しておけばその中に逃げられる心配もないでしょ」

ヒューゴ/111:「遺跡の中にいた場合、死んでると思うんだが……」(独り言のようにぽつりと)

(じりりりん、とアナログ電話のような通信機音/ノイズの混じったユスティーナの声)

ユスティーナ/112:「フランチェスカ、ヒューゴ!あなた達、調査中の遺跡を破壊して、どういうつもり?」

ヒューゴ/113:「俺じゃない、姉さんだ」(淡々ときっぱり)

フラン/114:「あ〜ら、ユスティーナじゃない?あなた、こんな所にいたのねぇ。知らなかったわ」(わざとらしく)

ユスティーナ/115:「ふざけないで。あの遺跡にはまだ未調査の……」

(遮るようにフラン台詞)
フラン/116:「残念だわ。あなたがまさか帝国を裏切って、空賊やらに手を貸してるだなんて。
ううっ、お友達だと思ってたのに。あたくしが手を下さなきゃいけないなんてとっても辛いわっ」

ユスティーナ/117:「ちょっと待って…私もいつの間にか空賊の子達の仲間扱いになってない?」(おずおず聞く)

フラン/118:「さようなら、ユスティーナ。あなたのことは忘れないわ」(と言いつつ口調は楽しそう)
(聞いてない感じでぽち。と砲撃のスイッチを押す/爆撃音数回)

ユスティーナ/119:「フランチェスカ!……!!」
(かぶって台詞/ノイズが入って途中で切れる)

フラン/120:「ほーっほっほっほ!!これでついでに邪魔なユスティーナもいなくなって一石二鳥だわっ!
帝国軍の美人士官ランキングで私を差し置いて1位を取るなんて10億年早いのよっ!!」

ヒューゴ/121:「……はぁ。」(姉見てため息)


(ユスティーナ達のいる側/エクレア、砲撃されて崩れかけた場所からユスティーナを助け出す)

エクレア/122:「ユスティーナ、大丈夫っ!?」

ユスティーナ/123:「あ、ありがとう……あの人達、人の話を聞かないので有名だから」(やや疲れた感じに)

クロス/124:「うん、確かにそんな感じだった。」(真面目に納得)

ジョン/125:「うわ、大変ですよ師匠!!この辺り一帯、武装した帝国兵に囲まれちゃってます!」

リーニエ/126:「ど、どうしましょう?絶体絶命ですよ!」

プノエ/127:「ぷ、ぷ〜」

ユスティーナ/128:「遺跡の側に出ましょう。この様子なら、そっちは手薄なはず。
あなた達の船、この近くだったら森に停めてあるんでしょう?それならすぐにたどりつけるわ」

エクレア/129:「あなた……私達に協力して、くれるの?」(驚いた風に)

ユスティーナ/130:「なりゆきだけど……こんな状況になっちゃったらしょうがないわね。
それに、私……本当に今まで逃げていただけかもしれないし、いい機会だったのかも」(苦笑する感じで)

エクレア/131:「ユスティーナ、私、さっきあなたに酷いこと……」

ユスティーナ/132:「それはあと。さ、急がないと」


【シーン030−07】

(クロス達、外に出る)

帝国兵/133:「いたぞ、こっちだ!」「追え!」

クロス/134:「うわ、もう見つかったッ!」

リーニエ/135:「むむ、しょうがないですね!プノエさん、ここはプノエさんふぁいあーで……」
(リーニエ、プノエを構え(?)ようと/台詞にかぶって鞭音)

リーニエ/136:「きゃあっ!!?」
(鞭に捕まって転ぶ)

プノエ/137:「ぷ〜!」(プノエ、転げ落ちる)

ジョン/138:「リーニエさんっ!!」

フラン/139:「おーっほっほっほっほ!!逃がさないわよ!お嬢ちゃんには一緒に来てもらわないとね?」

リーニエ/140:「は、離してください〜!!」

ユスティーナ/141:「フランチェスカ!」

フラン/142:「あら、ユスティーナ。無事だったのね。とっても嬉しいわ。チッ。」(嬉しくなさそうに)

ユスティーナ/143:「……ちっとも良かったように聞こえないんだけれど」(やや疲れた感じで)

エクレア/144:「……ていうか「チッ」って聞こえた」(呆れた風)

クロス/145:「ふざけんな!リーニエを返せ!!…って、うわっ!!?」
(クロス、攻撃しようとしてヒューゴの反撃を受ける/吹っ飛ばされる)

ヒューゴ/146:「死にたくなければ退け。俺は、子どもを斬る趣味はない。どこぞの科学者と違ってな」



(その頃、帝国では)
オズ/147:「ひゃーっはっはっはっは!!」(急に笑い出す)

ノルン/148:「どうしたのですか、マスター?」(動じず淡々と聞く)

オズ/149:「いや、急に笑いがこみ上げてきてね。多分誰か噂してるんじゃないかねぇ?」

ノルン/150:「なるほど、そのせいですか」

レイ/151:「いや、普通くしゃみだろ、それ……」



クロス/152:「く……俺はガキじゃ、ねぇ……!!」

リーニエ/153:「クロスさん!」

エクレア/154:「クロス、しっかりして!」

(足音/ジョン、前へ出る)
ユスティーナ/155:「あ、ジョンくん!?」

(ジョン&プノエ、フランチェスカ達に詰め寄る)
ジョン/156:「あなた達、なんでこんなことするんですか!
貴重な遺跡も壊しちゃうし、ペンティスカ博士は殺そうとするし、酷すぎます!!」

プノエ/157:「ぷ、ぷ!」


フラン/158:「……っ」

ヒューゴ/159:「……!」
(両方とも、息を呑むような感じで)


フラン/160:「……かわいいわ」

ヒューゴ/161:「……かわいいな」
(ほぼ同時)


ジョン/162:「……はい?」

プノエ/163:「……ぷ?」


フラン/164:「いやーん!なんてかわいいのー!!ねー、ボク、帝国軍に入らなぁい?」(ジョンに)

ヒューゴ/165:「……姉さん、あのヒヨコかわいいぞ。ちっちゃいし、ふかふかそうだし」(プノエ見て)


ジョン/166:「は?いや、あの、僕は……!」

プノエ/167:「ぷ……!」


フラン/168:「帝国軍は楽しいわよ、なんせこのあたくしがいるんだから!おーっほっほっほっほ!!」

ヒューゴ/169:「姉さん、「ぴよ」じゃなくて「ぷー」って鳴くんだぞ、あのヒヨコ。かわいいよ、絶対かわいいよ。
飼おう。ごはんもあげるし散歩も連れてくから……」
(2人台詞かぶり気味に)


ジョン/170:「あ、あの、うしろ。」

プノエ/171:「ぷー。」


フラン/172:「え?」

ヒューゴ/173:「ん?」


リーニエ/174:「あの、今の隙に逃げさせてもらっちゃいました」(てへ、な感じで)

(クロス/エクレア、武器を振りかぶっている)
エクレア/175:「帝国軍に……」

クロス/176:「帰りやがれ!!」
(どかどかどかっと殴り音数回)


ヒューゴ/177:「くっ!!」

フラン/178:「きゃあああ!!?」

フラン/179:「くっ……人質がいなくなったからって調子に乗るんじゃないわよ!
人数ではこっちのが有利なんだから!やっておしまい!!」(周囲の帝国兵達に)

帝国兵/180:「はっ!!」
(帝国兵達、クロス達を囲む)

クロス/181:「ち、この人数はきついぞ……」

エクレア/182:「どうするの?」


(どこからか声)
スザク/183:「しょうがねぇな。今回は力を貸してやるとするか」


ユスティーナ/184:「ジョンくん、何か言った?」

ジョン/185:「え、言ってませんよ?でも頭の上から聞こえたような……あ、プノエ!?」
(プノエ、すたっとジョンの頭から飛び降りる)


スザク/186:「本当ならもっとピンチの時にかっこ良く登場する予定だったんだが……
ま、かまわねぇだろ。スザク様、大々登場だッ!!!」
(魔法っぽい効果音/プノエ、人間型に/炎で帝国兵に攻撃)


帝国兵/187:「うわっ!!?」「あっつ!!」(などやられ系台詞数点)


フラン/188:「な、何よこれ!!ヒヨコが人間に!!?」

ヒューゴ/189:「……かわいく、なくなった。」(ションボリ)

リーニエ/190:「こ、これは……成長期!!」

クロス/191:「や、ぜってー違う。」

ユスティーナ/192:「まさかこれは……アマツカサ文明の超獣(ちょうじゅう)兵器!?」

ジョン/193:「えぇっ!?1体で国ひとつ滅ぼせるっていう、あの!?」

エクレア/194:「って、プノエが!?」


スザク/195:「そこの乱暴姉弟(きょうだい)。よくもリーニエをいじめてくれたな。
それにな、俺は、何よりヒヨコ呼ばわりが大ッ嫌いなんだよッ!!」
(プノエ、炎で攻撃/ちゅどちゅどちゅどーん!と爆発音)


フラン/196:「きゃああああ!!逃げるのよー!!!」

ヒューゴ/197:「……かわいくない。」(超ガッカリ)


フラン/198:「お、覚えてらっしゃい!!!今度あったらぎゃふんと言わせてやるんだから!!!」

ヒューゴ/199:「……ヒヨコ、かわいくない。」(超ションボリ)


クロス/200:「ていうか今回俺、あんまいいとこなかったなァ……」(遠い目)

リーニエ/201:「クロスさん、どんまいですよー」(明るく)


【シーン030−08】

プノエ/202:「ぷー。ぷっぷぷぅ!」(いつの間にか戻ってる/勝利して満足げ)

クロス/203:「で……なんでこんなすごいもん持ってるんだ、お前は」(リーニエに)

リーニエ/204:「えーと、……さぁ?」

エクレア/205:「さぁ?じゃないでしょ!」

リーニエ/206:「だってだって、小さい頃からずっと一緒でしたし、本当にわからないんですよぅ!」

クロス/207:「はぁ……。でもって、どうする、これ」(リーニエにため息/ユスティーナとジョンを指す)

ユスティーナ/208:「すごいわ、すごいわ!現存するアマツカサの超獣兵器を実際に見られるなんて!
あぁ、仕組みはどうなってるのかしら!!分解できないかしら!!!」
(いつもの落ち着きがなくなってる)

ジョン/209:「すごいですよね、すごいですよね!どういう原理で人型になったり炎を出したり
できるんでしょうか!」(はしゃいでる)

プノエ/210:「ぷ、ぷー!!」(2人に引っ張られたりして嫌がっている)

エクレア/211:「ま、まあ、ユスティーナも一緒に来てくれそうだし、良かったんじゃない?」

リーニエ/212:「めでたしめでたし!ですね〜」

プノエ/213:「ぷぷー!!」(嫌がってる)

クロス/214:「……そうか?」


(次回に続く)

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