「アースラとまほうのランプ」シナリオ

08/07/18 完成

◆登場キャラと台詞数
アースラ(55)、ジニー(44)、師匠(44)、ナイツ(22) 計165

※台詞はアレンジしていただいて構いません。アドリブできそうな所は増やしてもらっても大丈夫です。
(長すぎる場合は編集の際に切らせていただくこともあるかもですので、ご注意下さい;)
※台詞番号が抜けている場合は「001-1」「001-2」などでお願いします!


【1】アースラとまほうのランプ

(砂漠。アースラが鳥の飾りのついた杖をつき、疲れた様子で歩いている)
(足音)

アースラ/001:「師匠〜、この辺にオアシスがあるって言ったじゃないですか〜」

(鳥の羽音・鳥の鳴き声/杖についた鳥の飾りが動いて喋る)
師匠/002:「うーむ…おかしいのぅ。わしが若い頃、ここを通った時にはこの辺にオアシスがあったはずなんじゃが…」
(困ってる)

アースラ/003:「師匠の若い頃って何百年前なんですか〜」(疲れた調子で)

師匠/004:「う、うっさいな!わしはそんなに生きとらんし!まだ若いし!!」(ムキになって言い返す)


アースラ/005:「もうダメだ〜。死ぬ〜」(ばったり倒れる)

師匠/006:「これ、アースラ!しっかりせい!!お前が倒れたら誰がわしの呪いを解くんじゃ!」


(倒れた拍子に砂の中にあったものが指先に触れる/金属音)

アースラ/007:「…ん?なんだろうこれ…ランプ?」
(さらさらと砂の落ちる音/金色のランプが現れる)

師匠/008:「ランプじゃの」(きっぱり)

アースラ/009:「そういえば昔話にありましたよね、こーやってランプをこすると魔神が出てきて願いをかなえてくれるとか。
はぁ…魔神でもなんでもいいから助けてほしいよ」
(こーやって、でランプをこする音)

(台詞直後にぼわん!と爆発音)
ジニー/010:「じゃっじゃじゃーん!呼ばれて飛び出てこーんにーちはー!!」
(こんにちは、は教育番組のお姉さんっぽく)

アースラ/011:「うわっ!?な、なんだなんだ!!?」

師匠/012:「ま、まさか本当にランプの魔神か!?」(驚き)

ジニー/013:「あれー?皆、元気がないぞっ!こーんにーち…」(途中でアースラに遮られる)

アースラ/014:「あ、挨拶はもういいから……えっと……君、誰?」(慌てた感じで遮る/いぶかしげに質問)

ジニー/015:「私はランプに封じられてた善良でかわいそうな魔神のジニーちゃんですっ。
この度はご利用いただきまして感謝感激。なむなむ」(手を合わせてアースラを拝む)

ジニー/016:「ところで、ご主人様のお名前は?」

アースラ/017:「うわ、本当に魔神!?えと……名前はアースラ、だけど」


師匠/018:「これ、アースラ!!」(鳥の羽音/諌めるように怒る)

アースラ/019:「な、なんですか師匠?」

師匠/020:「魔神にうかつに名前を明かしてはいかん!わしがこんな杖の姿になったのも、
韓流(はんりゅう)スター風の魔神の容貌(ようぼう)にすっかり騙されて、
名前を名乗ってしまったせいなのを忘れたか!」

アースラ/021:「いや、聞いてないですよそんな話……ていうかそんな理由だったんですか?」(がっくり)

師匠/022:「おや、言っておらんかったか。悪かったのぅ」(悪びれず)


ジニー/023:「何かご相談中ですかー?」(明るく)

アースラ/024:「え、いや、別に……!!」(慌てる)

ジニー/025:「心配しなくても大丈夫ですよー。私は魔神界では仏(ほとけ)のジニーとの
異名(いみょう)を取っているとかいないとか!」

師匠/026:「どっちじゃ」

アースラ/027:「でも、今の状況、魔神にでも力を借りなきゃどうにもなりませんよ。えっと、ジニー。
君って、呼び出した人の願い事をかなえてくれたりするの?」

ジニー/028:「もっちろん!何個でもお望みのままに!」

アースラ/029:「え、1個とか、3個とかじゃないの?」

ジニー/030:「そんなケチな事は申しません!ご主人様が望むなら、100個でも200個でもどんとこーい!です!」

師匠/031:「うさんくさいのぅ。だが、願い事には魂やら生贄やらが必要だと言うんじゃろ?」

ジニー/032:「いいえ!何もいただきません!杖のおばあさまの姿を元と全く違ったぴちぴちギャルにするのも
プライスレスなのでーす!」(明るく)

師匠/033:「うっさいな!わしはおばあさまじゃないし!まだ若いし!!」

アースラ/034:「し、師匠、抑えて……!じゃあ、水!水を出して!」

ジニー/035:「お安い御用でーす!アブダカダブラ、ちちんぷいぷい!」
(呪文はテキトウに変えていただいても構いません)

(ざーっと雨の音)
アースラ/036:「うわ……本当に水だ!助かったぁ!!」

(ざーっと雨が降り止む音/アースラ、水の入った袋を持ちつつ)
アースラ/037:「よし、これだけ有ればしばらく大丈夫かな……ジニー、すごいね!どんな魔法を使ったの?」

ジニー/038:「ええとですねー、ここからしばらく行ったとこの、オアシスのある街に竜巻を起こしたんですよー」

アースラ/039:「へ?」

師匠/040:「は?」

ジニー/041:「その竜巻で水を吸い上げて、このあたりに降らしたんですー」(明るく)

アースラ/042:「ちょ、ちょっと待って……じゃ、じゃあ、その街のオアシスは……?」
(引きつった笑顔でジニーに聞く)

ジニー/043:「今頃すっからかんになってます!」(えっへん、と)

(ばたん!とアースラがぶったおれる音)
ジニー/044:「あれ?ご主人様??」

師匠/045:「アースラ!しっかりせい!気を確かにー!!!」


【2】アースラとちいさな師匠

(影を背負ったアースラ、とぼとぼ街へ歩いている)
アースラ/046:「ごめんなさいホントごめんなさい知らなかったんですていうかなんて言って謝れば」
(句読点がない感じでぶつぶつつぶやくように/言いやすいように区切っていただいても可)

ジニー/047:「ご主人様、元気出して!間違いは誰にも有りますって!あ、ほら、街までもうすぐですよ!」(明るく)

アースラ/048:「ていうか君のせいだろ!」

師匠/049:「うむ、小娘、少しは反省せい」

ジニー/050:「えーっ」(不満げ)

アースラ/051:「大体、そんなすごい魔法が使えるなら、水くらい魔法で出してくれたらいいじゃないか」

ジニー/052:「えー、そっちの魔法のが面倒なんですよー」

師匠/053:「そういえば小娘。お前、いくつでも願いを叶えることができると言っておったな。
ならばわしを人間の姿に戻せ。」

ジニー/054:「はーい!ご主人様からお願いしてもらえばいいですよー!」(明るく)

アースラ/055:「えー!師匠、やめておきましょうよ!さっきみたいに絶対何か悪いことが起きますって!!」

師匠/056:「ならばこそ、元の姿に戻って、それを阻止してやろうと言うのじゃ。先(せん)のオアシスの水も
わしの雨呼び(あめよび)の魔術で元に戻してやれば問題ないじゃろ。
ていうかわしはもう杖の姿はうんざりじゃ。これじゃ酒も飲めんし」(後半きっぱり)

アースラ/057:「本音はそれなんですね、師匠……うーん、じゃあジニー、お願いできる?」

ジニー/058:「はい!任せてくださいっ!」

師匠/059:「なるべく若い人間の姿にの」(きっぱり)

アースラ/060:「師匠……」(呆れつつ)

ジニー/061:「わかりました、若い人間ですね!アブダカダブラ、ちちんぷいぷい!」
(呪文はテキトウに変えていただいても構いません)
(ぼわわ〜んと音/師匠、人間の姿に。ただしちびっこ)

師匠/062:「お、おお?……って、なんじゃこりゃ!子どもになっとるではないか!!」
(くるくると自分の姿を確認する/ショックを受ける)
(※この台詞より、ちょっと声を高めにしていただけると助かります!)

アースラ/063:「わ、師匠がちびっこになった!!」

ジニー/064:「あれれ?出血大サービスで、できるだけ若くしたんですけど……ダメでした??」(悪気はない感じで)

師匠/065:「小娘ー!!わしのスーパーモデル体型(たいけい)を返せぇー!!!」

アースラ/066:「いや、そんなでもありませんでしたよ、師匠」(冷静)


【3】アースラとダメな盗賊
(わーわー騒いでいると、盗賊風の青年が現れる)

ナイツ/067:「そこの騒がしいガキども!この大盗賊ナイツ様のシマを遠足気分で突っ切ろうとはいい度胸だな!!」


(以下3人、聞いてない)

アースラ/068:「師匠、前向きに考えてください。若返れて、一石二鳥で良かったじゃないですか」

師匠/069:「良くないわい!ううっ!これじゃあ逆ナンもできんじゃないか!!」


ナイツ/070:「おい……」


ジニー/071:「むむー、じゃあ、元のおばあちゃんの姿にしましょうか?」

師匠/072:「だからわしはおばあちゃんじゃないし!まだ若いし!!」


ナイツ/073:「おーい、もしもし?」


アースラ/074:「まあ、相談しつつ、ともかく街に向かいましょう。……って、盗賊っぽい人が出た!!」
(今気づいた)

ナイツ/075:「遅いわッ!!!ていうかこのまま気づいてもらえないんじゃないかと気が気じゃなかったぞ!!」

アースラ/076:「はぁ、すみません……」

ジニー/077:「ごめんなさーい」

師匠/078:「取り込み中だったからのぅ。で、何用じゃ?」

ナイツ/079:「うむ。俺のシマを通るなら、通行料を置いてってもらおうか」

師匠/080:「炎よ、踊り爆ぜ(はぜ)よ。」
(ちゅどちゅどちゅどーん!と爆発音/師匠、魔法撃つ)

ジニー/081:「わー、花火!キレイですねー♪」

アースラ/082:「花火じゃないし!師匠、盗賊の人まるこげじゃないですかッ!!」

師匠/083:「安心せい、殺してはおらん。わしから金品を奪おうとは命知らずな盗賊じゃて。さ、先に進むぞ」

ナイツ/084:「ま、待ってくれ!いや、待ってください!!」
(ナイツ、ガッと起き上がって去ろうとする一行の前に正座)

アースラ/085:「あ、生きてた。」

師匠/086:「なんじゃ、まだ邪魔するつもりか?」

ナイツ/087:「姐さん(ねえさん)がた、この俺様を一撃で倒すとはタダもんじゃねぇ!
どうか力を貸してくれ!」

ジニー/088:「力、ですかー?」

ナイツ/089:「この近くに昔、盗賊のアジトだったって洞窟があるんだ。
そこにゃまだ手付かずのお宝がわんさか眠ってるっていうウワサがあってな」

ナイツ/090:「洞窟を見つけるまでは順調だったんだが、入り口が魔術だかなんだかで封印されてて
何度やっても開きやしねぇ。姐さん達なら開けられるに違いない!」

師匠/091:「……宝、じゃと?」(ぴくり、と反応)

ナイツ/092:「そう!金銀財宝、宝石やら古代の魔法の薬やら、わんさかあるってウワサだ!」

師匠/093:「ふ、ふふ、ふっふっふ……」(嬉しそうに笑う)

アースラ/094:「あ、あのー……師匠?」(不安げに)

師匠/095:「こんだけ困っとる若者をほっとくわけにはいかんのぅ、アースラ?」(楽しげに)

アースラ/096:「し、師匠!?宝より街のオアシスを元に戻しにいかないと!絶対、街の人困ってますよ!!」

師匠/097:「んなもん、ちょっとくらい大丈夫じゃろ。よし、ナイツとやら、その洞窟に案内せい!」

ナイツ/098:「やったー!姐さん、恩に着るぜ!!ささ、こっちです!」
(足音/先に進む)

アースラ/099:「し、師匠〜」(情けなく)

ジニー/100:「うーん、師匠のおばあさまのあの強欲っぷり…魔神としてそそられるものがありますね!
ご主人様よりおばあさまに拾ってもらった方がたくさんお願いしてもらえたかも!」

アースラ/101:「僕はランプを拾ったのが師匠じゃなくて良かったと心底思ってるよ……はぁ」(がっくり)


【4】アースラと洞窟の宝

(大きな岩の扉のある洞窟の前)

ナイツ/102:「てーワケで、ここがその洞窟だ。」

アースラ/103:「うわー、大きい扉だなぁ……」

ジニー/104:「力持ちさんでも開けられそうにないですね!」

師匠/105:「……ふむ、確かに、何らかの魔術で封印されておるようじゃな」

ナイツ/106:「開けるには合言葉が必要らしいんだが、さすがに俺様にもそこまではわからなくてな」

アースラ/107:「こういうのって、開けゴマ!とか言えば開くんじゃないんですか?」

師匠/108:「馬鹿者、そんなわかりやすい合言葉にするわけないじゃろ」

(ぎぎーと大きな扉の開く音/扉開く)

アースラ/109:「わ、当たってた!!!」(衝撃)

ジニー/110:「わわ、ご主人様、さすがですー!」

師匠/111:「……わかりやすい合言葉だったようじゃの」(呆れて)

ナイツ/112:「すげえぇ!!さすが姐さんの弟子!俺の時は40回試してもダメだったのに!!」

アースラ/113:「ナイツさん、どんだけ間違えたんですか」

ジニー/114:「すごく懲りない人だったんですねー……」

(足音/4人、宝のある場所にたどり着く)

(きらきらしゃらーんと効果音/金銀財宝・宝石やらが沢山)

アースラ/115:「わわわ、すごい!本当に宝物が沢山ある!!……あんな合言葉なのによく手付かずで残ってたなぁ」

ジニー/116:「きっと灯台デモクラシーだったんですよー」(間違ってる)

アースラ/117:「ジニー、それなんか違う。」

ナイツ/118:「ひゃっほー!お宝だー!これで俺様も大金持ちだー!セレブだー!ブルジョアだー!!」(はしゃいでる)

師匠/119:「おお、成長薬(せいちょうやく)も若返りの薬もそれを作る為の魔道具もある!!!
これだけ有れば……ふっふっふっふ」(よからぬ考えをしてそうな笑み)

アースラ/120:「師匠……ダメですよ、悪いこと考えちゃ」

師匠/121:「む、失礼じゃな。わしはいつも世の為人の為になることを考えておるぞ?
さーて、最初はどの薬を使おうかのぅ?宝の使い道も決めんとな!」(うきうき)

アースラ/122:「ダメだ、聞いてない」(がっくり)

ナイツ/123:「しかし、こんだけ沢山有ったら全部運び出すのは無理だな」

師匠/124:「うむ……おお、そうじゃ。小娘、これを全部運べるかの?」

ジニー/125:「はーい、運ぶんですか?できますよー!」

アースラ/126:「えぇー、ジニーに頼むんですか?また何か起こりそうな気がするんですけど」

ジニー/127:「え〜、信用ないですねー。大丈夫ですよ!」

師匠/128:「三度目の正直とも言うじゃろ。わしは生憎(あいにく)、物を運ぶような魔法は苦手なのじゃ」

アースラ/129:「どうなっても知りませんよ……じゃあジニー、お願いできる?」

ジニー/130:「はーい、お任せくださいっ!アブダカラブラ、ちちんぷいぷい!」

(ぼわん、と煙の音/宝物、消える)

ナイツ/131:「おわっ!?宝が消えた!!」

師匠/132:「どこに運んだんじゃ?」

ジニー/133:「これから街に行くんですよね?近くの街に丸ごと運んでおきましたー!」

師匠/134:「……ちょ、ちょっと待て、小娘」

アースラ/135:「街って……街のどこに?」

ジニー/136:「ええとー、広場っていうのかな?街の真ん中です!」

(間)

アースラ/137:「……きっと今頃、街の人が山分けしてますよね」

師匠/138:「このアホ小娘ー!!」

ナイツ/139:「俺様の宝がー!!!」

ジニー/140:「えーっ!なんでですか、なんでですかー!!」

アースラ/141:「はぁ……だからやめようって言ったじゃないですか……」(がっくり)

師匠/142:「くっ、今ならまだ間に合うかもしれん!せめてわしの魔法薬はー!!!」(走り出す)

ナイツ/143:「あ、姐さん!待ってくださいー!!」(追いかける)

(ばたばたと足音/師匠達走り去る)

ジニー/144:「師匠のおばあさまとナイツさんは元気いっぱいですね!」(にこにこしつつ)

アースラ/145:「はは……そういうんじゃないと思うよ……。また街で何か有りそうだなぁ……」(がっくり)

ジニー/146:「大丈夫ですよー、ご主人様!私がついてますから!」

アースラ/147:「はいはい……あれ、なんか1個残ってる。……って、これ、ランプ!?」

ジニー/148:「あ、これ、私のと同じですね!……あれあれ、ご主人様、どうしたんですか?」

(アースラ、逃げ腰になっている)
アースラ/149:「いい、いいって!ランプはもういらないから!!そのまま置いといて!」
(足音/アースラ、ダッシュで逃げる)

ジニー/150:「あ、待ってください、ご主人様〜!!!ランプ、持っていきましょうよ〜!」
(足音/ジニー、追いかける)


【5 :キャストコール+おまけ】

アースラ/151:アースラ、(キャスト名)

ジニー/152:ジニー、(キャスト名)

師匠/153:師匠、(キャスト名)

ナイツ/154:ナイツ、(キャスト名)

アースラ/155:ボイスドラマ「アースラと魔法のランプ」

ジニー/156:編集・脚本、さのや

師匠/157:制作・提供は「パンダ工房(こうぼう)」でお送りしました。

(足音)

ナイツ/158:「はぁ〜……結局、宝なくなってたな」(がっくり)

師匠/159:「このアホ小娘!!うぅっ、わしの魔法薬が……」(しょんぼりめそめそ)

ジニー/160:「え〜、でもでも、ランプは残りましたよ!」

アースラ/161:「持ってきちゃったの!?だからいらないって……」

ジニー/162:「あ、せっかくだからこすってみましょうか?何か出てくるかも」

アースラ/163:師匠/164:ナイツ/165:「いや、いい。」
(ジニー台詞にかぶってほぼ同時/アレンジしていただいてもOK)

(終わり)


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