07/08/13 シーン03・赤ずきんのセリフ修正、シーン05・オオカミのセリフ修正、おまけ・赤ずきんセリフ追加
07/08/16 おまけ・オオカミのセリフ修正

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シナリオ本文
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【シーン01:タイトルコール】

(BGM)
赤ずきん/ak01:「赤ずきんさん・少女と銃とおかしなやつら」。はじまるらしいよ!
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【シーン02:むかしむかしとおつかい少女】

赤ずきん/ak02:「むかしむかし、ある所に、「赤ずきんさん」という女の子が住んでいました。
なぜそんな名前かというと、赤いずきんをかぶっていたからです。
理由は案外そのまんまでした。」
赤ずきん/ak03:「ある日、赤ずきんさんは、お母さんにおつかいを頼まれて森へ行くことになりました。
物語はそこから始まります。」

(鳥の鳴き声)
赤ずきん母(以下、母)/ha01:「赤ずきん、赤ずきんー。ちょっと来てちょうだいー」(のん気に呼んでる)
赤ずきん/ak04:「何よ、母さん。射撃の練習してたとこだったのに…ていうか娘をけったいなアダ名で呼ぶな。」
母/ha02:「今日はね、赤ずきんにお願いがあるの。」(聞いちゃいない/のんびりと)
赤ずきん/ak05:「聞いてないね、母さん。」
母/ha03:「お母さんね、金曜日に銀行に行くの忘れちゃったのよー。でも明日、お友達とお出かけする用事が
あるし…悪いんだけど、森の中に金塊(きんかい)が隠してあるから取ってきてくれないかしら?」
(ちょっと醤油買ってきて、的に軽く)
赤ずきん/ak06:「えー……と。ちょっと確認していい?」
母/ha04:「はーい。何かしら?」(のんびり)
赤ずきん/ak07:「金曜に銀行に行くのを忘れたのはいいよ。友達と出かけるのも別に問題ないよ。
…金塊って、何!?」
母/ha05:「あぁー、それね。ほら、お母さん昔ちょっとバイトでスパイやってたのよー。」
赤ずきん/ak08:「…はぁ。」
母/ha06:「その時にいろいろあって、えーと、あの、組織の資産?っていうの?
それをごっそりいただいてきて森に隠してあるのよねー。」
赤ずきん/−:「………」(セリフはなし)
母/ha07:「あなたが生まれる前の話だし、そろそろほとぼりが冷めたかな、って思って。」(軽く)
赤ずきん/ak09:「…ちょっと待って、その話、あたしてっきり100%冗談だと思ってたんだけど。」
(こめかみ押さえつつ)
母/ha08:「いやねぇ、純度(じゅんど)100%、本当の話よ。」
赤ずきん/ak10:「へ、変だと思ってたのよ…壁の隠しスイッチを押すとラックに満載(まんさい)の
重火器(じゅうかき)が出てきたり、地下室に謎のスパイグッズがずらりと並んでたり、
いざって時の秘密の通路があったり、食卓に出てきた時点でカレーにソースがかかってたり…!
友達の家ではそんなことないもの…!!」
(がくり、とうなだれつつ)
母/ha09:「最後はどうだか知らないけれど、確かに普通のご家庭ではなさそうよねぇ」
赤ずきん/ak11:「ていうか母さん、自分で隠したなら自分で取りに行けばいいでしょ!」
母/ha10:「ダメよー、今日は父さんと母さんの結婚記念日なんだから。
そろそろ父さんが帰ってくるし、その時に愛する妻がいなかったら父さんががっかりするでしょ。
だから、お願いね。」
(言いつつぐいぐいと赤ずきんさんを外に押し出す)
赤ずきん/ak12:「わ、わわ、ちょっと、母さん!?押さないでよ!まだ行くって決めたわけじゃ…!」
母/ha11:「はい、この地図に隠し場所が描いてあるから。えーと、知らない人にはついていかないように。
夕飯はカレーだから。あと、振り込め詐欺には気をつけて。…じゃ、よろしくね。」(にっこり笑って言う)
(ばたん、とドアの音)
赤ずきん/ak13:「森の中で振り込め詐欺に遭う方が難しいっての!
…はー…しょうがない、母さん言い出したら聞かないしなぁ…さっさと行ってさっさと帰ってこよ。」
(足音/赤ずきんさん森の中へ)

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【シーン03:ある日/森の中/オオカミと出会った】
(足音/森の中、フクロウの鳴き声など)
赤ずきん/ak14:「…うーん。」(暗い森をもくもく歩いている)
(しばし足音)
赤ずきん/ak15:「うーん?」
(足音)
赤ずきん/ak16:「うー…」
(足音、足音、足音)
赤ずきん/ak17:「………困ったな、また同じ所に出ちゃった。もー、この道わかり辛いのよ!」

(ガサガサと何かの音)
赤ずきん/ak18:「ん…?何かいる…?」

(オオカミきぐるみを着た少年、森を歩いている)
オオカミ/oo01:「困ったなぁ…バイト帰りに近道しようとしたら迷っちゃった…って、うわああ!?何!何!!?」
(「…」のあたりで突然銃声)
赤ずきん/ak19:「…あ。」(知り合いだと気付く)
オオカミ/oo02:「赤ずきんさん!?僕だよ、僕!!」(焦りつつ必死に)
(ばん!ばん!!と銃声/赤ずきん、更に2〜3発撃つ)
赤ずきん/ak20:「なんだ、隣の大神(おおかみ)くんか。」
オオカミ/oo03:「なんで今確認してから撃ったの!?ねぇ!!」

赤ずきん/ak21:「いやー、知り合いを装う振り込め詐欺かと思ったんだもん。」
オオカミ/oo04:「森の中で何をどうやって詐欺るんだよ…」
赤ずきん/ak22:「ぼくぼく詐欺かと思ったんだもん。」(言い直した)
オオカミ/oo05:「どんなの、それ。ていうかなんで銃なんて持ってんの!?」
赤ずきん/ak23:「まあそれは置いといて、こんなとこでオオカミのきぐるみ着て何してるの?」
オオカミ/oo06:「一番置いちゃいけないこと置いとかれたよ…。えーと、バイト帰りに近道しようとしたら迷っちゃって。
でも良かったよ、赤ずきんさんに会えて。一緒に帰らせてよ。」
(なんのバイトだかは不明)
赤ずきん/ak24:「あぁ、別にいいけど…それよりさ、母さんにおつかい頼まれちゃったんだ。暇なら手伝ってよ。」
オオカミ/oo07:「ふーん、おつかいってどんなの?」
赤ずきん/ak25:「えーと、なんか森の中に隠したのを取ってきてほしいんだって。」
オオカミ/oo08:「へぇー…この森の中に隠すなんて厳重(げんじゅう)だね。何だろ?」
赤ずきん/ak26:「一億円相当の金塊(きんかい)だって。」
オオカミ/oo09:「犯罪のニオイがプンプンするよ!?」
赤ずきん/ak27:「だいじょーぶ、ほとぼりは冷めてるらしいよ!」
オオカミ/oo10:「なんかもうそういう話からして心配だよ…」
赤ずきん/ak28:「ま、金塊って重そうだし。運ぶの手伝ってくれるだけでいいんだ。」
オオカミ/oo11:「ここまで重要な情報を聞いちゃったら手伝わないわけにはいかないよ…
むしろ手伝わなかったら消されそうだし」
赤ずきん/ak29:「何か言った?」
オオカミ/oo12:「う、ううん、何も!それより、場所わかるの?」
赤ずきん/ak30:「それが、さっきから地図見てるんだけどよくわからないんだよね…あ、あそこに人がいるじゃない。
あの人達に聞いてみようっと。すいませーん、この近くに小屋が有るらしいんですけど、知りませんかー?」
(黒スーツ・サングラスをかけた男女に話しかける)
エージェント1・ジョン(以下E1)/ej01:「小屋か?それならこの先に有ったな。」
赤ずきん/ak31:「なーんだ、思ったより近くに来てたんじゃない。ありがとうございました!」(後半2人組に)
エージェント2・ナタリー(以下E2)/en01:「ふふっ、いいのよ。気をつけてね。」
(足音/赤ずきんさん去る)
オオカミ/oo13:「あ、待ってよ、赤ずきんさんー!」
(足音/オオカミ去る)
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【シーン04:ある日/森の中/赤ずきんと出会った】
(赤ずきん達がいなくなった後)
E1/ej02:「ふっふっふ…はーっはっはっは!やっと見つけたぞ!…ていうか、聞いたか、ナタリー!」
E2/en02:「えぇ、ジョン、この耳でしっかりはっきり聞いたわ!
一億円相当のゴ〜ルドだなんて、聞き捨てならないわね!」
(ゴ〜ルド、は巻き舌気味に/できたらで構いません(笑))
E1/ej03:「こうも簡単に手がかりが見つかるとはな。十数年前に組織の裏切り者・ブラッドスノウに盗まれた資金…
そしてそのスーツケースにうっかりボスが入れっぱなしにしていた超・重要なマイクロチップ。
我らの使命はそのマイクロチップを可及的速やか(かきゅうてきすみやか)に見つけ出すこと!」
E2/en03:「えぇ、そうね、ジョン!まさかブラッドスノウの娘が我々の前を通りかかったり、
しかもその娘がゴ〜ルドをちょうど取りに行く所だとは、思わなかったけど。
でもこれはチャンスだわ!あのレッドガールとウルフボーイの後を追って、トランクを見つけた所で
マイクロチップごといただくってのはどう?」
E1/ej04:「ふっ、ナイスなアイディアだ。このミッションを成功させれば俺達も念願の正社員に!」
E2/en04:「あぁっ!素敵だわジョン!そうしたらもう時給で働かなくて済むし、ボーナスも有給(ゆうきゅう)ももらえるのねっ!」
E1/ej05:「その通りさ、ナタリー!さぁ行くぞ!我々のビッグな未来…ボーナスの為にッ!!」
(足音)
E2/en05:「えぇ、行きましょう!我々のワンダフルな未来…有給の為に!」
(足音)
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【シーン05:ミッション・アグレッシブ】
(鳥の鳴き声)
(がたがた、と家捜ししている音)
オオカミ/oo14:「うーん、どこかなぁ…」
(がたごと家捜し中)
赤ずきん/ak32:「んー………あ!あった!これじゃない?ジュラルミンの大きなトランク!」
オオカミ/oo15:「うわー…いかにもな感じだね」
赤ずきん/ak33:「ちょっと運ぶのが大変そうだけど持てなくはないよね。さ、運んで運んで。」
オオカミ/oo16:「えぇっ!?僕1人で持つの!?」
赤ずきん/ak34:「その為に呼んだんじゃないの。」(きっぱり)
オオカミ/oo17:「うわ、酷ッ」

E1/ej06:「フリーズ!止まりたまえ、そこのレッドガールにウルフボーイ!」(偉そうな感じで/銃を構えつつ)
赤ずきん/ak35:「ほらー、ちゃんと運んでよ。足元がフラついてるじゃない。」
オオカミ/oo18:「だ、だって、これめちゃめちゃ重いんだって…あうう〜」
E2/en06:「命が惜しければそのトランクを置いて、大人しくママのいるおうちに帰りなさい!」(偉そうな感じで/銃を構えつつ)
赤ずきん/ak36:「普段運動してないからこれくらいの荷物も持てないのよ。」
オオカミ/oo19:「だってかなり重いよこれ。なんか石とか七匹目のコヤギとか入ってるんじゃないの?」

E2/en07:「ダメよ、ジョン!無視されてるわ!」(ちょっと泣きそう)
E1/ej07:「くっ…手ごわいな!こうなったら本部に援護を頼むしか!」

赤ずきん/ak37:「そこ、さっきからうるさい。」
(銃声/ばん!ばん!ばん!(ちゅいん!とか掠る音))

E1/ej08:「うわッ!?あぶ、危ないっての!!」
E2/en08:「きゃー!!きゃー!?あぶな!!」
(悲鳴、銃声にかぶる)

オオカミ/oo20:「あ、さっきの人達。」

E1/ej09:「かすったよ今!顔がごりっと抉れる(えぐれる)とこだったって、今!」
E2/en09:「アンビリーバブルだわ!アンビバレンツだわ!サーチアンドデストロイだわっ!!」

赤ずきん/ak38:「さっきからギャーギャーなんなのよ!ちゃんと道を教えてくれたお礼は言ったじゃないの!」

E1/ej10:「ふっ、詳しくは話せないが、我々のビッグな未来の為にそのスーツケースが必要なのだ!」
E2/en10:「痛い目に遭いたくなければ渡してちょうだい!私達のワンダフルな未来の為に!」

オオカミ/oo21:「わ、この人達、中身のこと知ってそうだよ!さっきの話聞かれちゃったのかな?」
赤ずきん/ak39:「えー、だからって渡せないよ。だってこれ持って帰らないと私が消されるもん。母さんに。」
オオカミ/oo22:「…うわ、ありえそうな所が怖いね…」

E1/ej11:「渡さないのなら力づくでもいただいて行くぞ!正社員に昇格する為に!」
E2/en11:「多少痛い目に遭ってもらうわよ!ボーナスをいただく為に!」

オオカミ/oo23:「目的ちっさ!!」

赤ずきん/ak40:「あー、もう!うるさいわね!こっちだって母さんが怖くなきゃこんなことしないっての!」
(怒る…が、何かに気付く)
赤ずきん/ak41:「…あれ?ちょっと待って。トランクから何か落ちたみたい。」
オオカミ/oo24:「え、なになに?どこどこ??」
E1/ej12:「わ、わ、それは…!」
E2/en12:「私達が探してた、超・重要な…!!」

赤ずきん/ak42:「…ゴミみたいね。捨てとこ。」(ぽい)
E1/ej13・E2/en13:「「わーーー!!!?」」
(エージェント1・2、キャッチしようとじたばた)
オオカミ/oo25:「え、え、なに?ゴミ?どこ??」
(見ようとトランク持ったままうろうろ)
(ぱきっ。と小気味良い音。オオカミ、マイクロチップ踏んだ)

E1/ej14・E2/en14:「「あ。」」

オオカミ/oo26:「…あ、ご、ごめんなさい。なんか踏んじゃった…」
赤ずきん/ak43:「いーんじゃない?ゴミだし。じゃ、あんた達に構ってる暇ないから。さ、いこいこ。」
オオカミ/oo27:「い、いいのかなぁ…」
(足音/呆然としているエージェント達を置いて2人去る)

E1/ej15:「マイクロチップが〜!!!」
E2/en15:「私達のアメリカンドリームが〜!!!」

赤ずきん/ak44:「こうして、人々の知らない所で、強大な悪の組織の野望がまたひとつ潰えた(ついえた)…
…かもしれません。めでたしめでたし。なんだか知らないけど。」

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【シーン06:キャストコール】

(BGM)

赤ずきん/ak45:赤ずきん・(キャスト名)
オオカミ/oo28:オオカミ・(キャスト名)
母/ha12:赤ずきんの母・(キャスト名)
E1/ej16:スパイその1・(キャスト名)
E2/en16:スパイその2・(キャスト名)

赤ずきん/ak46:「赤ずきんさん」
編集・脚本は さのや、でお送りしました。
(BGMフェード)
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【おまけ】
(すっかり夜/フクロウの鳴き声、虫の鳴き声)
赤ずきん/ak47:「あれ、また同じとこだ。おかしいなぁ…」
オオカミ/oo29:「赤ずきんさんも迷ってたなら早く言ってよ!!!」(泣きそう)
(フクロウの声フェードでシーンエンド)
赤ずきん/ak48:「め、めでたし、めでたし?」(ぎこちなく疑問形で)
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