◆Sky of Dragon Etude6:ドラゴン・コロシアム

【登場人物】
カイザ(24)、エリナ(19)、アーリィ(23)、リドル(9)、シス(7)ジョゼ(19) 計101

「」…キャラの台詞
『』…モノローグ
()補足
【】効果音・BGMやシーン説明

台詞番号…最初の番号が話数、残りの2桁が台詞番号です。
(今回最終話+台詞数が100を超えているので700番台が有ります)

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(以下シナリオ本文)

エリナ/601:「Sky of Dragon(スカイ・オブ・ドラゴン)・エチュード 第6話『ドラゴン・コロシアム』」

エリナ/602:『司書のミルフィーンおねーさんに竜のいる場所を聞いたエリナたちは、
 どらごん・ころしあむにやってきたの!今度こそ仲間に会えるといいなぁ……』

【SE:ざわざわ/コロシアム入り口。結構混んでる】

カイザ/603:「だからなんでこう観光施設とかがやたら混むんだ、この大陸は!」(イライラしつつ)

アーリィ/604:「騒ぐな、恥ずかしい。田舎(いなか)者だと思われるぞ。
 ……一般客は5時間待ちか」(うんざり)

エリナ/605:「この間の遺跡みたいに、どっかから入れないかなぁ。……きゃっ!?」

【SE:どん!/エリナ、うろうろしていて人にぶつかる】

ジョゼ/606:「あぁ、ごめんよ、大丈夫かい?……ややっ!その羽、もしかして君は!」

エリナ/607:「いたたた〜……え、なーに?」

【エリナにぶつかった青年、謎の計器を取り出してエリナの羽をがっつり観察】

ジョゼ/608:「幼生(ようせい)で未発達ながらも飛行に適したこの形状、しかも風の属性を帯びている!間違いない!
 まさかエアリエル・ドラゴンにこんな所で出会えるなんて!!」

エリナ/609:「え?ええと、ええと……」(テンションの高い人に遭遇してうろたえる)

ジョゼ/610:「お嬢ちゃん!100年契約でこのドラゴン・コロシアムのマスコットになってみないかい!?
 なんなら千年契約でも構わないよ!心配しなくても大丈夫!僕が死んでも、僕の一族が責任持って君を
 監禁拘束(かんきん・こうそく)して……」(フェードアウト/アドリブで増減していただいても構いません)

エリナ/611:「あの、その、エリナは、ええと〜……」(困りつつ)

【SE:べしっ/カイザ、ジョゼに一撃】

ジョゼ/612:「ぐはっ!?……な、何をするんだい、狼少年!」

カイザ/613:「うるせーっつの!いきなり何だ、おまえは!!」(怒りつつ)

アーリィ/614:「エリナ、大丈夫かい?」(エリナを後ろにかばう)

エリナ/615:「う、うん。ねぇ、おにーさん、変な人なのー?」
 (庇われつつ/アーリィの後ろから顔を出し、悪気はなく聞く)

ジョゼ/616:「変な人とは失敬(しっけい)な!ふふん、聞いて驚くといいさ!
 僕はこのドラゴン・コロシアムのオーナー、そして竜の研究で名高いジオノール家の一員、ジョゼ・ジオノールだ!」

カイザ/617:「知らね。」

エリナ/618:「知らなーい」
(2人、きっぱり即答)

ジョゼ/619:「くっ!いたいけなちびっこの正直な意見が痛い……ッ!!」(真剣に)


アーリィ/620:「わたしは知ってるけど……まさかこんなのだとは思わなかったよ」(冷たく)

ジョゼ/621:「そっちのお姉さんの意見も酷い!」

アーリィ/622:「そういえば、ここに竜がいるって聞いたんだけど、会うことはできるかい?
 観光客が多くて中に入れなくて、困ってるところなんだ」

ジョゼ/623:「あぁ、竜か!竜ねぇ。うーん、どうしようかなー」

カイザ/624:「なんか企んでんだろ」(きっぱり)

ジョゼ/625:「滅相(めっそう)もない!……あ、そうだ!良かったらドラゴン・コロシアムに出場してみないかい?
 今は昔みたいに竜と戦う闘竜(とうりゅう)はやってないけど、賞金を賭けた人間同士の勝負を行ってるんだ!
 それなら一般客とは別に、すぐコロシアムに入れるよ!」(必要以上に明るく/教育番組のお兄さん的に)

カイザ/626:「怪しいな……どうせ高い出場料取ったりするんだろ」

ジョゼ/627:「とんでもない!君たちなら特別に、普通は金貨20枚かかる出場料をタダにしてあげよう!
 その代わり……君たち2人が負けたらこの子を僕がもらう!!」(びしっ、とエリナを指差す)

【SE:どん!/太鼓の音的なもの】

アーリィ/628:「……はぁ?」(呆れて固まる)

カイザ/629:「……はい?」(呆れてる)

エリナ/630:「え、えぇーっ!?こ、これって……プロポーズ!?」

カイザ/631:「違う、全然違う。」

ジョゼ/632:「ふっ、そう取ってもらっても構わないよ!」

アーリィ/633:「構うだろう。……はぁ。でも他に方法はなさそうだし。
 エリナはどうしたい?賭けの賞品になるのもならないのも、あんたの自由だ。
 あたしもカイザも、エリナの意見に従うよ」

エリナ/634:「うーん……。せっかくここまで来たんだし、挑戦して、この中にいる竜に会いに行ってみようよ。
 それに、エリナはカイザとアーリィがすごく強いの知ってるもん!2人なら絶対負けないって信じてる!」

カイザ/635:「そっか、じゃあ決まりだ。おい、ジョゼ。てことで挑戦するぜ!」
(前半:エリナに対し/信頼されているので嬉しそうに/後半:ジョゼに/やる気十分で)

 

【SE:重い扉の開く音/カイザとアーリィ、コロシアムに入る/ジョゼ、マイクを握って2人を紹介】

ジョゼ/636:「さぁ、次の対戦は連勝中のチャンピオンチームに飛び入りの挑戦者だ!カイザとアーリィに拍手を!」

エリナ/637:「2人とも、頑張れ〜!!」(観客席から応援)

【SE:歓声】

ジョゼ/638:「対するはチャンピオンチームのシス・リドルコンビ!」

【SE:ちょん。/シスとリドル、対戦者側にいる】

カイザ/639:「……って、お前らは!なんでいるんだよ!」

リドル/640:「おおー、狼少年たちか。久しぶりー」(ゆるく挨拶)

【SE:めぇ〜と羊の鳴き声】

シス/641:「いやぁ、竜がいるっていうんで来てみたら、一般客じゃ入れなくてさ。
 負けたらここのマスコットになるって条件で、タダで入れてもらったんだ」

アーリィ/642:「こいつらもか……」(呆れたように)

ジョゼ/643:「ふっふっふ、これでどちらが勝ってもドラゴン・コロシアムには竜のマスコットが!僕って頭いい!」

エリナ/644:「おにーさん、ずるーい」

 

カイザ/645:「知り合いだろうと負けるわけにはいかないな……アーリィ、本気で行くぞ!」

アーリィ/646:「早いところエリナを迎えにいってやらないといけないしね……あんたたち、恨むんじゃないよ」

【カイザとアーリィ、武器を構えて戦闘準備】

シス/647:「俺たちもこんなとこに足止めは困るっつの!やっちまえ、リドル!」(自身が戦う様子なし)

リドル/648:「わかってる。……えーっと、戦闘前にクイズだ。人間は人間でも、竜の能力を使える人間はなんでしょう?」

カイザ/649:「知るかそんなの!先手必勝ッ!!」

【SE:銃声/カイザ、リドルを攻撃するが弾かれる】

リドル/650:「答えは……竜使い(ドラグナー)だ」

【SE:めきめきと鉱物っぽい音/リドルの腕に竜のウロコが現れる】

カイザ/651:「何だありゃ!鎧みたいのが現れやがった!」

アーリィ/652:「竜使い(ドラグナー)か……文献(ぶんけん)で見たことがある。
 リンクした竜の力を使える、一種の魔術師だ。しかもありゃ、地竜(ちりゅう)だね。 
 カイザ、離れて戦いな!あんたの銃とじゃ相性が悪いよ!わたしが前に出る!」

シス/653:「はーっはっはっは!見たか!俺たちの力を!」(高笑い/普通に笑っていただいてもOK)

【SE:めぇ〜、と羊の声/シス、おおいばり】

エリナ/654:「ねーねー、シスは何もしてないよね?」(観客席から不思議そうに聞く)

シス/655:「うっ!いやいやいや!リンク者に力を貸すのって疲れるんだぞ!すんごく!!肩もこるし!」

エリナ/656:「ふーん」(よくわかってない)

【SE:攻撃音・弾く音数回/リドルの攻撃をアーリィ、なんとか防ぐ】

リドル/657:「何故、魔法を使わない?魔女じゃないのか?」(不思議そうに)

アーリィ/658:「うるさいなっ!わたしは魔法は使わないことにしてるんだ!」

リドル/659:「そうか。まあ、相手が弱いに越したことはない」

【SE:攻撃音/アーリィ、防ぎきれずにふっとばされる】

アーリィ/660:「わぁっ!!?」

カイザ/661:「アーリィ!!くそっ!オレにもっと強い銃があれば……」

【アーリィ、どうにか体勢を立て直す】

アーリィ/662:「強い銃……そうか!カイザ、撃て!こいつを撃ちまくれ!!」

カイザ/663:「えぇ!?オレの銃は効かないんだぞ!」

アーリィ/664:「いいから!」

カイザ/665:「ちっ……わかったよ!!」

【SE:銃声数発/カイザ、リドルを撃つ/被ってアーリィの台詞】

アーリィ/666:「炎よ来たれ。紅蓮の魔女の名において、弾丸と共に敵を滅ぼす剣となれ!」

【SE:魔法系効果音/アーリィ、魔法を使う/炎をまとった弾丸がリドルに直撃する】

リドル/667:「何だと……ッ!?」

【SE:リドル、爆発に巻き込まれる】

アーリィ/668:「弾丸の威力が足りなきゃ、後から足してやればいい。カイザ、助かったよ」

カイザ/669:「すげー……オレの銃の弾丸に魔法をかけたのか。
 ……っていうか、魔法は使わないんじゃなかったのか」

アーリィ/670:「前言撤回(ぜんげんてっかい)。ヤバそうな時は使う」(悪びれずきっぱりと)

カイザ/671:「テキトウだな、おまえ……」(呆れて)

ジョゼ/672:「おおー!挑戦者チームの勝利っ!よって、ドラゴン・コロシアムの新マスコットは、
 羊ドラゴンのシスくんに決定ー!!」

【SE:めぇ〜と羊の声/シス、倒れたリドルをべちべち叩いている】

シス/673:「リドル!!こらー!立てー!!マスコット役なんて嫌だぞ俺は!」

アーリィ/674:「つい魔法を使っちゃったけど……死んだか?」

【SE:爆発の中心にいたリドル、むくっと起きる】

リドル/675:「……痛い」

カイザ/676:「……頑丈(がんじょう)な奴……」(呆れて)

 

【コロシアム内にあるとある部屋/試合を終えた3人が部屋に通される】

カイザ/677:「さて、勝負にも勝ったし、竜に会わせてもらうぞ」

ジョゼ/678:「えーっと、あのー、実は……」(言いにくそうに)

アーリィ/679:「この奥の部屋にいるんだろう?見せてもらうよ」

【SE:アーリィ、がちゃっとドアを開ける】

エリナ/680:「あれ?空っぽの檻(おり)?」

ジョゼ/681:「ははは、いや〜、実はね、先代のマスコットの竜はこの間逃げちゃったんだよ。
 だからエリナちゃんかシスくんに新しいマスコットになってもらおうかと……」
 (開き直った感じで明るく)

カイザ/682:「おいこら、ちょっと待て」(怒りを込めて)

【シスとリドル、いつの間にか部屋に来ている】

シス/683:「じゃあ、俺たちを騙したのか!?」

リドル/684:「竜がいるっていうから賭けに乗ったんだが……」

ジョゼ/685:「はっ!2人ともいつの間に!!え、えーと、だから、これからはシスくんに
 新しいマスコットとして頑張ってもらおうと……ね?」

シス/686:「ね?じゃねーよ!竜がいないんなら賭けはなしだ!」

リドル/687:「そうだな。はぁ……帰るか」

【シスとリドル、去る/ジョゼ、追いかける】

ジョゼ/688:「あ、待って!竜がいないとドラゴン・コロシアムの売りがなくなるし!
 あとドラゴン饅頭(まんじゅう)とかそういうものの売り上げがー!!」

エリナ/689:「えー。竜、逃げちゃったんだ……がっかりー」(しょんぼり)

アーリィ/690:「わたしたちの苦労って、結局ムダだったわけか……」(がっくり)

 

【3人、ドラゴン・コロシアムを後にして街道を歩いている】

カイザ/691:「結局また竜の手がかりはなし、かぁ……あー、もう!いつになったら竜に会えるんだよ!!」

アーリィ/692:「そうでもないぞ。檻(おり)の近くでこんなものを拾った。船のチケットの半券だな」

【アーリィ、チケットの半券を見せる】

エリナ/693:「誰か船に乗ったってことー?」

アーリィ/694:「"帝国"のある大陸からの船だ。あの部屋には一般客は入れないようだったし……
 恐らくドラゴン・コロシアムにいた竜が、この大陸から来たんだろう。推測(すいそく)だけどね」

カイザ/695:「竜のいた大陸……ってことは、もしかしたら他の竜もいるかもしれないな!
 よーし、その大陸とやらへ行ってみようぜ!……っと、その前に、まずはメシだな」

【SE:台詞の途中で腹の音】

エリナ/696:「わーい、ごはん!エリナ、オムライス食べたーい!」

アーリィ/697:「あんたたち、ちゃんと探す気あるのかい?
 ……まあ、いいか。せいぜい大陸1つ分、探す場所が増えただけだしね」

カイザ/698:「安心しろよ、オレだって急いでんだ。アーリィがしわしわのばーちゃんになる前には
 竜を見つけてやるからさ。……あ、だと急がないといけないか」(からかうように)

アーリィ/699:「……カイザ、あんた、よっぽど命が惜しくないようだね?」

【SE:ぎりぎりぎり/アーリィ、カイザの耳を引っ張る】

カイザ/700:「いてててて!冗談だろーが!!」

エリナ/701:「アーリィは怒りんぼ〜」(楽しそうに)

(フェードアウト)

(おわり)


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