「妖精王の帰還」(作:さのや)
女主人:大きな館の主。
従者:女主人に引き取られた少年。
※性別・年齢・口調等は自由に変更して構いません。
その際は本文中の呼び名も調整して下さい。
12/05/15 完成
ファイルサイズ:
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総セリフ数: 13
キャラクター数: 2 人
◆
キャラ毎のセリフリスト
○本編
【女主人のいる部屋に呼ばれた従者がやってくる】
従者「奥様、何か御用ですか?」(001)
女主人「あぁ、あなたに聞きたいことがあったのよ」(002)
女主人「"妖精王の帰還"という本を知っていて?」(003)
従者「小さな頃に読んだことが有ります。
人間の世界に興味を持った妖精の王様が、人間に化けて人の世界へ行ってしまうお話ですよね」(004)
女主人「ええ。人になった妖精王はずっと帰って来なかった。
だから妖精たちも人の姿となって、王の帰りを待ち続けるお話よ」(005)
女主人「あなたはこの話が実話だとしたら、信じる?」(006)
【従者、ちょっと笑って、話を合わせるように】
従者「でもその本ってずっと昔に書かれたものですよね。
いくら妖精が長生きだとしても、王様も妖精たちももう生きていないんじゃ」(007)
女主人「ええ、そうね。だから残ったのは私だけ」(008)
女主人「その本に書かれていないことがあるの。
王は妖精たちに約束したのよ。1000年後、満月の夜に帰ってくると」(009)
女主人「あなたは来るべき時期(とき)、来るべき場所へ、約束通りやってきた」(010)
【少年、口調が変わって】
従者「なんだ、もうバレてたのか」(011)
【女主人、少年の前に膝をつく】
女主人「お帰りなさい、我が主(あるじ)」(012)
【少年、微笑みながら】
従者「……ただいま」(013)
(終わり)